信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

辰野町赤羽地区でも一時帰宅
2006年7月24日(09:22)
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 豪雨災害で10世帯33人に避難指示が出ている辰野町赤羽中山地区で23日、午前10時45分から約1時間だけ、一時帰宅が許された。中には避難生活が5日目の住民も。茅野伸浩区長代行は「みんな疲労困憊(こんぱい)している」と話した。
 「家族のアルバムや思い出の家具も持ち出したいけれど、これ以上持って行けない」。一時帰宅した鈴木路子さん(59)は、2階まで土石流に埋まり、壁にひびが入った自宅前でぼうぜんとして言った。「出せばいいじゃん。手伝ってあげるから」と、周りにいた住民たち。約10人が手伝い、ワゴン車で5往復して家財を運び出した。
 赤羽区民センターに19日から避難している土屋彰久さん(66)。妻を娘の嫁ぎ先へ避難させ、最新情報を得るため自分は避難所に1人でいる。「30年住んだ土地。再び家族で暮らしたいだけなんです」。部屋の隅に置いた衣服や新聞の前で涙を流しながら話した。
 23日夕から、また雨が降り出した。町は「避難指示の解除は難しい状態」としている。
【写真説明】一時帰宅し、自宅から家財を運び出す住民=辰野町赤羽


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