信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

岡谷市湊地区で避難者一時帰宅 不明の2人捜索続く
2006年7月24日(09:29)
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 梅雨前線による豪雨被害で23日、土石流災害があった岡谷市湊地区で被災後初めて、避難者の一時帰宅が許可された。一方、岡谷市、上田市の行方不明者計2人の捜索は続行されたが、発見されなかった。24日朝から再開する。県のまとめによると、23日午後7時現在、自主避難を含めた避難者は10市町で計389人。
 岡谷市災害対策本部は、近くの小中学校などに避難している湊地区の137世帯に一時帰宅を許可。午前と午後の各4時間で計96世帯の282人が帰宅した。
 同市湊では23日午前6時半から、行方不明の花岡滋さん(75)の捜索を再開、午後7時前まで行った。上田市手塚の産川に車ごと転落したとみられる小林正子さん(57)の捜索も同日午前8時から午後5時まで続いた。上田署によると、同市下塩尻の千曲川中州で、小林さんの車のナンバープレートが付いた後部バンパーが発見された。
 岡谷市は同日、市内の建物被害の状況調査速報(20日現在)を初めて発表。それによると、湊地区は全壊10戸、半壊12戸、一部破損3戸、床上浸水24戸、床下浸水84戸。鉄砲水があった川岸地区などを含めた市内全体の被害は全壊13戸、半壊22戸、1部破損13戸、床上浸水57戸、床下浸水218戸に上った。
 同市はこの日午前、湊1の53世帯への避難指示と、川岸地区の一の沢川流域の57世帯への避難勧告を解除。一方、諏訪郡下諏訪町は同日午後、道路の石積みが崩壊し始めているとして、東高木の一部5世帯に避難勧告を出した。上伊那郡辰野町は同日午前、赤羽中山地区の避難指示を一部解除した。
 長野地方気象台によると、梅雨前線の北上に伴い、雨は県内全域で24日昼すぎから強まる見込み。同夜から25日明け方にかけて南部を中心に1時間に30ミリの激しい雨が降る恐れがある。
【写真説明】一時帰宅が認められ、土砂や自動車が流れ込んだ自宅に2階から出入りする住民=23日午後、岡谷市湊3


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