信大農学部森林科学科の北原曜教授は22日、伊那市高遠町藤沢松倉の地滑り現場を調査し、すぐ崩落する危険性は低いが監視は必要―と指摘した。これを受けて、伊那消防署員が24時間態勢で監視、市も23日、国交省に依頼して土石流感知センサーを設置する。
北原教授は、天竜川支流の松倉川左岸で、長さ40―50メートルにわたって、約2メートル落差がある亀裂を2本確認。土砂が幅約40メートル、高さ約50メートル、深さ3、4メートルの馬てい形に滑っている―とした。土砂が松倉川をせき止めると土石流が発生する可能性があるとし「雨が降らなくても警戒は必要。他の場所についても詳しく調査する必要がある」と述べた。