信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

民家4軒に土砂流入 塩尻で避難勧告を拡大
2006年7月22日(10:24)
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 豪雨の影響で、塩尻市贄川では沢から押し出した大量の土砂が民家4軒に流れ込み、それぞれの家の半分以上が埋まっている。同市災害対策本部は、その後の雨で土砂崩れの危険性が高まったとして21日、奈良井地区の281世帯775人、北小野地区の34世帯103人にそれぞれ新たに避難勧告を出し、同日中に一部を解除した。20日までの避難勧告は、奈良井地区の6世帯12人だった。
 市楢川支所などによると、18日夜、贄川小学校近くの鎌倉富子さん(60)らの住宅4軒に土砂が流れ込んだ。家人はいずれも近くの集会所に避難していて無事だった。一帯は厚さ2メートルを上回る土砂が積もったままで、鎌倉さんは「いつになったら家に戻れるのか…」。既に4日間、近くの集会所で避難所生活を送っており、途方に暮れた様子だ。
 同市災害対策本部によると、21日午後2時現在、市内で床上浸水6軒、床下浸水27軒の被害が出ている。
 一方、松本市岡田地区の山中で土砂崩れが起きた影響で、同地区の1世帯2人が自主避難している。入山辺地区でも土砂崩れの危険から2世帯5人が自主避難中。奈川地区では21日、裏手の斜面が崩れて民家1軒が傾き、倒壊の恐れがある。奈川、安曇両地区の計5カ所で簡易水道の取水口に土砂が詰まり、水が出にくくなった。
 松本市会田の長野道下り線・立峠トンネル(3629メートル)の入り口上部の斜面で小規模な土砂崩落があり、21日午後2時半から4時間ほど下り線の豊科−麻績インター間が通行止めになった。
【写真説明】土砂で埋まった民家。住民は避難生活を余儀なくされている=塩尻市贄川


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