上の原小学校(岡谷市長地出早)に19日未明、裏山が崩れて大量の土砂や倒木が流れ込み、同校教職員や市職員、保護者、地域住民が復旧作業を続けている。同校は24日まで休校し、終業式前日の25日に授業を再開する予定だ。
同校は傾斜地にあり、段々に校舎が並ぶ。幅約100メートル、長さ100メートルにわたって土砂が校舎に押し寄せ、建物の周囲は場所によって1メートル以上埋まった。山際にある体育館や校舎では窓を破って屋内に侵入。体育館内は深さ30センチもの土砂や水がたまり、校舎の廊下も泥水が流れたという。
作業には19日に30人余、20日に150人ほどが参加。雪かきを使って建物内の土砂をかきだし、その土砂で土のうを作り、次の大雨に備えて校舎の廊下に積んだ。建物外の土砂は業者がショベルカーなどで除去している。宮川まゆみ教頭は「子どもたちに被害がなかったのは不幸中の幸い。保護者や地域の方たちの協力は本当にありがたい」と話していた。
市は同校を災害時の避難施設に指定していたが、土砂崩れのため、近隣住民は横川公会堂に避難。市は20日、同公会堂と岡谷北部中第2体育館を避難場所とした。