信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

浸水・土砂崩れ相次ぐ 大雨で中南部警戒呼び掛け
2006年7月18日(09:52)

 梅雨前線が活発化したため、17日は関東から中国地方にかけて大雨となり、県内でも中部や木曽地方を中心に激しく降った。各地で床下浸水や土砂崩れの被害が発生。長野地方気象台によると雨は19日まで降り、18日午後9時まで24時間予想降水量は、いずれも多い所で北部180−120ミリ、中部220−130ミリ、南部280−240ミリで、2004年10月の台風23号以来の大雨となる見込み。大北地域や、上田地域を除く中部、南部全域に大雨洪水警報を出し、警戒を呼び掛けた。
 17日の1日当たり降水量は、松本市上高地や塩尻市木曽平沢などアメダス観測点10カ所で7月として最多を記録した。同気象台によると、15日午前6時の降り始めから18日午前1時までの降水量は松本市上高地285ミリ、木曽郡王滝村御岳山277ミリなど。
 諏訪市によると、側溝や用水路があふれ、午前8時45分ごろから大手2や湖南南真志野などで住宅や飲食店、工場計33軒が床下浸水。県によると木曽郡木曽町でも5棟が床下浸水した。
 木曽川の増水に伴い、同郡上松町荻原地区で1世帯2人が午後1時に自主避難。同郡木曽町三岳でも白川の増水で1世帯2人が一時避難した。
 土砂崩落の被害も各地で起きた。北安曇郡小谷村では午前11時すぎ、小谷温泉を通る県道が旅館街の奥で約40メートルにわたり崩落。崩落個所の奥の旅館2軒に宿泊客はなく、施設管理の一人だけがいるという。
 一方、午前8時ごろ、塩尻市贄川の国道19号に道路脇の沢から土砂が流出し、一時全面通行止めに。松本市の上高地では午前9時半ごろ、下水処理施設「上高地浄化センター」に土砂が押し寄せ、最多で50センチほどの厚さになった。設備に被害はないという。
 木曽郡木曽町福島では正午すぎ、JR木曽福島駅に近い県道で道路脇の斜面が幅20メートル近くにわたって崩れ、駅前ロータリーから町中心部への区間を通行止めにした。
 同郡木祖村や南木曽町、上伊那郡辰野町横川、駒ケ根市東伊那、小県郡長和町和田、茅野市などでも県道や町道に土砂が流れ出すなどして通行止めとなった。
 JR中央西線は贄川駅で雨量が規制値に達し、特急しなの上下計14本と普通列車上下計13本が運休するなどした。


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