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信毎の本ガイド

小さなつぶやき聞こえた

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文芸・評論・エッセー  なにげない暮らしの中で聞かれた子どものつぶやきー。1人のお母さんが18年間、書きとめ続けた我が子のつぶやきを集めた本を発行しました。『小さなつぶやき聞こえた』です。
 つぶやきには、子どもの豊かな感性とその子ならでは視点が感じられます。彼らは知っている限りの単語を精いっぱい使って発見や驚きを報告したり、母親や家族にしか言えない心の叫びをもらしたりしています。
 「言葉は飾ることも、うそが混じることもあるけど、ふとこぼれるつぶやきだけには真実がある」。あとがきにこうありますが、そんなつぶやきの中の子どもの本当の気持ちを受け止めることができたら、子育てでぶつかるさまざまな問題の答えが見つかるのではないかー。著者のつぶやき集めは、ここからスタートしました。
 子育て真っただ中のお母さんは大変です。「早く大きくなってほしい。そうすれば楽になれるのに」と思っている人が多いのでしょうか。けれど、大人になるには順序があります。3歳なら3歳、10歳なら10歳、そして17歳なら17歳の思いがあり、経験しなければならない時間があります。家族を必要としているのは何歳でも同じなのでしょうが、その距離は違うのです。だれもが段階を踏んで大きくなってきました。
 この本を読んでいると、不思議なことに、自分の子ども時代を思い出します。親として、我が子のつぶやきと重ねながら読んでいたはずなのに、いつのまにか「子どもだった頃自分のつぶやき」に変わっていることがあるんです。子どもは知らないうちに大きくなって、離れていってしまうといいますが、自分だって、そんなふうに親の手から飛び立ってきたことを、思い出すからかもしれませんね。
 子どもだったあの頃を思い出しながら、大人になってしまった人にこそ読んでほしいー。そんな本です。
 9月の新刊として、好評発売中。癒やし本としてもおすすめ。出産祝いの包みにそっとしのばせていただいても、素敵な贈り物になると思います。








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