【講評】

三井 貴美子さん

三井貴美子

掲載内容を見つけやすく

 今年もデザイン・文章・内容など、全てにおいて質の高い作品が多数ノミネートされ、楽しく審査させていただきましたが「お気に入り」に登録したくなってしまうものばかりで、採点には大変苦労しました。特に「グループ/コミュニティー部門」はどれも個性的で、選ぶのが大変でした。他の部門でも惜しい作品が多かったのが印象的です。
  選ばれた作品は、写真やイラストと文章とのバランスが絶妙なものばかり。トップページを見ただけで、掲載内容がすぐわかり、読みたい項目にすぐたどり着けなければ、いくらデザインや文章が優秀でも素晴らしいウェブサイトとは言えません。分かりやすく、しかも個性的なウェブサイトを作るのは難しいものですが、これからも素敵なサイトに出合えることを楽しみにしています。

高城 剛さん

高城剛

デザイン的面白さ減った

 いずれも甲乙つけがたく、審査に苦労させられましたが、大変楽しめました。昨年と比べると、サイトのコンセプトがより明確になり、どれも良いサイトになっていると思います。  一方、ブログやCMS(コンテンツ管理システム)の作品が増えたためか、デザイン的にはやや面白みがなくなり、「見たい、読みたい」と思わせる魅力が、半減してしまったサイトがあるのも確かです。
  今は情報がはんらんしている時代ですから、インターネットですべてを見てもらうのは、難しいと思います。すべてのコンテンツを並列に並べるだけではなく、それぞれの「見てほしい、読んでほしい」コンテンツにいかに読み手を誘導できるかどうかを考慮し、全体を構成をされて行くのが良いでしょう。ウェブは、まだまだ進化します。皆さんの更なるアイデアに期待しています。

下田 博次さん

下田博次

発信意欲感じる内容多く

 量と質の両面で、年々勢いがついてきているように思う。とくにブログ部門が新設されてからインターネット・コンテンツ創作のコンテストとしては厚みと深みが出てきた。
  インターネットというメディアの魅力は、その使い手、発信者の発想力、個性の力を引き出すところにある。ということは、団体の組織的発信よりも個人の発信の方が、発想と工夫の妙が生まれやすいということだろう。
  加えて、インターネットは最終的には、見知らぬ個人と個人を結びつける力を発揮する。例えば「世の中は広いから、こんなことを考えているのは自分だけではないはずだ」という想いを、実際に確かめることができる。応募作品の中には、そんな発信意欲を感じさせる内容が多かった。