山口利幸教育長は28日の県会一般質問で、郡部の高校や職業高校の統合再編を主体にした第1期の県立高校再編計画に続いて着手する第2期再編計画について、「来年度から策定に向けた検討を始める」とし、「都市部も含めた全県にわたる再編になる」と明らかにした。西沢正隆氏(自民党)の質問への答弁。
県教委高校教育課によると、第1期は2007年度に始まり、18年度ごろに終わる予定。第2期の期間は第1期の終了時から10年間を想定している。来年度に生まれる子の数を把握するなどし、今後の高校入学者数を試算して研究のデータとする考えだ。
高校入学者数は1990年度の約2万8000人をピークに減少傾向。同課の試算では、第1期が終わる18年度以降はさらに減少が進み、22年度までにピーク時からほぼ半減する。同課は「第1期で統合対象にならなかった都市部の普通高校も第2期段階では学級数を保てずに統合対象になり得る」としている。
山口教育長は答弁で「パブリックコメント(意見公募)や地域懇談会などで広く県民の声を聞き、合意を得ながら丁寧な議論を重ねていくことが大切だ」と強調した。
第1期では06年度に90校あった公立高校が本年度までに85校に減少。来年度以降も11校が統合対象となっており、大町、大町北両高校(ともに大町市)が統合、16年度に新校が開校すると80校に減る。