信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

佐久で初の地域懇話会 総合技術高1年かけ検討
2009年8月19日掲載

 県教委は17日夜、佐久地域の県立高校再編について地元代表が話し合う「地域とともに佐久新校を考える懇話会」の初会合を北佐久農業高校(佐久市岩村田)で開いた。再編統合して設置する新校の校地校舎、募集開始年度、学科学級数、教育課程などを1年かけて検討し、県教委がつくる再編実施計画に反映させる。
 第1期高校再編計画では、佐久地方(旧第6通学区)は2013年以降、北佐久農業、岩村田の工業科、臼田を再編統合して総合技術高校を設置。校舎は北佐久農業と臼田を利用する見通しだ。岩村田は普通科高校とする。
 懇話会は、再編対象3校の各校長とPTA会長、佐久市や小諸市の教育長など21人で組織し、この日は20人が出席。学校関係者ら10人余が傍聴した。座長に元野沢北高校長の高見沢俊雄さん(72)=佐久穂町高野町=を選出した。高見沢座長は「佐久地域の子どもたちのためにどんな学校があるべきか、具体化するために精いっぱい務めたい」とあいさつした。
 続いて、県教委がこれまでの経過を説明。総合技術高校については「一つの学校の中に異なる専門学科があることを生かして、相互に連携し合ったり、融合できる部分を模索したりしながら幅のある学びを実現する学校」と述べた。
 意見交換では懇話会メンバー全員が感想を述べ、「子どもたちが喜べる総合技術高校ができればいい」など期待の声が相次いだ。一方、卒業後の進路を念頭に「どういうものが社会的に求められているかという観点の議論を深めてもらいたい」「(高校の)普通科志向が強い。親も普通科から大学へというイメージを持っている。総合技術高校も進学を強く打ち出さないと対応できない」などの指摘があった。
 高校再編については、3校の教職員ら16人でつくる「新校準備委員会」が6月に発足。公開授業や施設見学などを行い、教育現場からの視点で総合技術高校の学校像や教育課程を検討している。懇話会とは校長を通して情報交換していく。
 次回の懇話会は10月15日、北佐久農業で午後6時半から開く。一般の傍聴も可能。


<前の記事 どうする高校改革 トップ 次の記事>

掲載中の記事・写真・イラストの無断転用を禁じます。
Copyright© 信濃毎日新聞 The Shinano Mainichi Shimbun