信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

来年度の統合延期を 南信州広域連合が県教委に要望へ
2006年8月25日掲載

 南信州広域連合議会(議長・熊谷富夫飯田市議会議長)は24日、飯田市内で全員協議会を開き、県教委の高校改革プラン実施計画で示された飯田工業と飯田長姫(ともに飯田市)の統合について、2007年度からの募集開始を延期するよう求める要望書を県教委に提出することを決めた。統合校の施設整備計画がいまだ示されないため―などとしている。
 統合案では、活用校舎を飯田工業とする一方で、当面は両校舎を併用する方針。ただ、校舎の完全統合に向けた整備計画や日程は示されていない。
 この日の全協では、広域連合(連合長・牧野光朗飯田市長)側が、統合校の最初の新入生が卒業する3年後までの完全統合を求め、間に合わない場合には来年度からの募集の延期を求める要望内容を提示した。
 しかし、議員からは「新入生は3年我慢しろということになる」「県教委の計画は不透明な部分が多過ぎる。強い意思表示をすべきだ」といった意見が続出。当初から1カ所で学べるよう「整備が整ってからの募集開始」に内容を修正した。要望書は近く牧野連合長と熊谷連合議会議長の連名で、松田泰俊・県教育委員長あてに提出する。
 飯田下伊那地方は、広域連合が検討委員会を設置し、地域として統合案をまとめた経過がある。牧野連合長は答弁で「案をまとめた経過や、対象校の現場の労苦も踏まえる必要があるが、理想の姿を求め、要望すべきと判断する」と述べた。


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