信濃毎日新聞ニュース特集

どうする高校改革

松代高、気をもむ「教育棟」 着工は再編の結論待ち
2006年2月 7日掲載

 5月に創立100周年を迎える松代高校(長野市)の同窓会を中心につくる記念事業実行委員会が、目玉に計画した「特別教育活動棟」を着工していいのかどうか、気をもんでいる。第1通学区(北信)高校改革プラン推進委員会が7日に県教委に提出する報告書は、同校と長野南高校(長野市)の統合を示す一方、どちらの校地・校舎を使うかは絞り込んでいない内容のため、県教委の結論次第では、建設の意味がなくなる―と考えているからだ。
 特別教育活動棟は松代高の敷地内に建設予定で、鉄骨2階330平方メートル。研修室4室や和室などを備え、生徒が集会や補習、部活動の合宿などに利用する。建設費は6200万円。実行委が記念誌発行や記念碑建立など他の事業と合わせて募金活動をしている。計画によると、今年10月21日に開く記念式典で披露するため、3月上旬に着工する予定だった。
 ただ、県教委は具体的な再編を盛った実施計画を3月中につくる考えのため、当初予定での本格着工は難しそう。実行委は既に施工業者を決めているが、「松代の校舎を使わないことになれば、建設する意味がなくなる」とし、資材発注などを見合わせるよう求めている。
 「(県教委の)結論が出ないと身動きが取れない」と実行委。工期は半年ほど必要とされ、遅くとも4月上旬には着工する必要があるという。春原忠由委員長は「県教委の結論を待ち、松代の校舎を残すことが決まれば、できるだけ早く着工したい」と話している。


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