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2013年10月 1日〔メディア局〕
大型店やファストフード店の進出などで、どこでも同じような街の風景が増える昨今。消えゆく古い街並みの価値を再発見しようと、南佐久郡佐久穂町を踏査した信州大ゼミ学生と地元建築士会によるルポタッチの報告書です。
八十二銀行の礎を築き、現在も酒蔵で知られる、かつての地方財閥・黒沢家の建築群や、歓楽街「東町」、林業を支えた与志本グループの洋館などを舞台に、街並みがたどった「物語」を再現します。
黒沢家建築群では、中核だった旧黒沢合名会社社屋(現在の奥村土牛記念美術館)や、かつてのしょうゆ醸造施設を探索。地域に根ざす建築の価値を掘り起し、引き継ぐことこそ、まちづくりにつながるのではないかと提言します。
街並み継承に向け、中学生と一緒に取り組んだ歴史と景観を考える授業、古い建築を活用したイベントなど、地元建築士会の試みも紹介します。四六判、256ページ。定価1260円(税込み)。お求めは書店、信毎販売店へ。