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2013年7月11日〔メディア局〕
信濃毎日新聞社は13日、創刊140周年を記念して、「信毎選書」を創刊する。初回は、政治学者姜尚中(カンサンジュン)さんが執筆する本紙夕刊コラム「今日の視角」を収録した書籍など3冊を配本。信州を知る手掛かり、時代を深く考える読み物として、自然や風土、歴史や人物など幅広いテーマの選書を今後、取りそろえていく予定だ。
姜さんの「悩むこと生きること―今日の視角セレクション1」は、2010年11月から掲載された「今日の視角」126回分を収録した。姜さんは前書きで「悩みと不安の中で、それでも、淀(よど)んだ重々しい空気の中に沈み込んでしまわない日常の感性を伝えたい」と記している。
初回配本はこのほか、自然景観や農産物など長野県の日本一を紹介した佐久市の放送作家加瀬清志さんの「知っておきたい長野県の日本一―『しあわせ信州』の秘密」、方言研究者で伊那西高校(伊那市)校長の出野(いでの)憲司さんが本紙朝刊ひろば面で連載しているコラム「残したい方言」70編をまとめた「残したい方言―信州のことばアラカルト」。
8月以降も、中国残留邦人の帰国支援に取り組んできた中島多鶴さん(下伊那郡泰阜村)の半生を描いた「沈まぬ夕陽―満蒙開拓の今を生きる中島多鶴」(中繁彦著)、信州の山々の登山日誌などを収めた「日本山岳紀行―ドイツ人が見た明治末の信州」(W・シュタイニッツァー著)のそれぞれ復刻版、浅間山の信仰について記した「浅間山信仰の歴史―火の山の鬼と仏と女神たち」(岡村知彦著)などを順次刊行する。
四六判。初回配本の3冊はいずれも1260円。県内の書店や信毎販売店で扱う。問い合わせは信毎出版部(電話026・236・3377)へ。
写真説明:信毎創刊140周年を記念し創刊する「信毎選書」