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多彩な活躍、信州に活気 信毎選賞贈呈式

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 公益財団法人信毎文化事業財団(理事長・小坂壮太郎信濃毎日新聞社社長)は9日、第17回信毎選賞の贈呈式を長野市内のホテルで開いた。ノルディックスキーのワールドカップ複合で昨季総合2位になった渡部暁斗さん(24)=長野市、クリニクラウン(臨床道化師)として活動している塚原成幸さん(45)=同、小説「神様のカルテ」シリーズを執筆した信大医学部卒の内科医、夏川草介さん(34)、語り合う会開催などを通じて男性介護者を支援しているシルバーバックの会=上田市=に、それぞれ正賞のメダルと副賞の30万円を贈った。

 受賞者の家族や関係者ら約90人が出席。小坂理事長はあいさつで「皆さまの多彩な活躍が信州に活気を与え、郷土の誇りになっている」と功績をたたえた。

 北野建設(長野市)スキー部の渡部さんは海外遠征中のため、代わりに出席した同部部長でノルディックスキー複合の五輪金メダリストの荻原健司さん(42)は「受賞を糧に(渡部さんは)さらに努力すると思う。2014年のソチ冬季五輪での彼の活躍を信じている」と述べた。

 クリニクラウンの塚原さんは、難病で入院する子どもらを訪ね、笑顔を引き出して元気づけてきた。「笑うことの可能性を信じて、これからも頑張りたい」とあいさつ。道化師の赤い鼻を付け、両手を振って会場を沸かせた。

 大阪府出身の夏川さんは、信大へ進学して初めて県内で暮らした。「初めは寒くてえらい所に来たと思ったが、景色が素晴らしいと思うようになった。自分を支えてくれた美しい風景にお礼ができればと思っていた。長野県で受賞したのが最もうれしい」と話した。シルバーバックの会の宗利勝之代表(50)は「介護者が人生の意味を見いだし、介護しながらより豊かな人生になるよう、これからも頑張りたい」と抱負を語った。

 信毎選賞は、文化やスポーツ活動を通じ社会に貢献し、今後の活躍が期待される個人・団体を顕彰するため1996年に創設。今回は32の個人・団体を対象に選考した。

写真説明:小坂壮太郎理事長から信毎選賞を受ける夏川草介さん、着席する(左から)渡部暁斗さんの代理の荻原健司さん、塚原成幸さん、宗利勝之さん=9日午前、長野市内のホテル

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