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2011年11月 1日〔メディア局〕
長野県を北東から南西に通る中山道は、江戸時代に江戸と京都を結ぶ大動脈でした。明治時代以降、ルートの多くは国道に編入されましたが、忘れ去られたまま草が生い茂ったり、林の中で何とか名残をとどめたりしている所もあります。
本書は、北佐久郡軽井沢町の中山道69次資料館の岸本豊館長が、中山道の全行程を、5万分の1の地形図と、分岐点の目標となるものや見える景色などを示した独自の見取図で詳しく紹介しています。迷わずに中山道をたどる手引書として、2001年に初版、07年に新版と、増刷を重ねてきたロングセラーです。
今回の改訂では、中山道沿いの一里塚を全て紹介。現存したり標識だけが立っていたりする塚のほか、標識がない塚も文献や現地取材で場所を特定しました。見取図に記された一里塚を見るだけで、江戸時代の旅人がおよそ1時間で歩く目安になっていたことがよく分かります。
歌川広重と渓斎英泉が描いた浮世絵「木曽街道六拾九次」を、どの場所で、どちらの方向を向いて描かれたのかが分かるポイントも見取図に書き込みました。現在の風景と浮世絵を見比べながら旅する楽しみが加わりました。
A5判、194ページ、定価1785円。お求めは書店、信毎販売店へ。信毎出版部から直送しますが、送料が必要です。