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没後100年、荻原守衛展 県信濃美術館で5日から

 県信濃美術館と信濃毎日新聞社などは5日から3月6日まで、「没後100年 荻原守衛展―ロダンの情熱を継いだ人―」を、長野市箱清水の同美術館で開きます。
 荻原守衛(号は碌山)は、1879(明治12)年に現在の安曇野市で生まれました。画家を目指して上京し、より広い世界を求めてフランスへ留学しました。そこで、オーギュスト・ロダンの「考える人」に深い感銘を受け、彫刻家を志します。
 欧州や米国などを訪ね歩き、帰国した守衛は東京で制作活動を続けましたが、1910年に病に倒れ、30歳で他界しました。生涯で彫刻を作ったのはわずか3年半ほどで、現存する作品も15点にすぎません。しかし、ロダンに影響を受けた生命力と躍動感あふれる作風は、日本の近代彫刻に大きな足跡を残しました。
 没後100年を記念した本展では、守衛の彫刻作品14点、画家を目指していたころのデッサンや油絵などを展示。東京・新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵と妻の良(黒光)、安曇野市に私塾「研成義塾」を開いた井口喜源治ら、守衛に影響を与えた人たちとの手紙や資料も並びます。さらに、戸張孤雁や中原悌二郎らの彫刻作品を特集展示し、守衛の没後に、その表現方法がどのように引き継がれ、変化したかを考察します。
 観覧料は、大人800円、大学生600円、高校生以下は無料です。毎週水曜日は休館です。
 毎週土曜日にギャラリートークを開催。2月5日は小泉晋弥・茨城大教授、19日は武井敏・碌山美術館学芸員で、そのほかの土曜日は信濃美術館学芸員が展示室で作品を前に解説します。いずれも午後1時半から。申し込みは不要ですが、当日観覧料が必要です。
 問い合わせは、県信濃美術館(電話026・232・0052)へ。

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