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2010年7月19日〔事業局〕
上田市別所温泉の常楽寺美術館(館長・半田孝淳天台座主)が開館40周年を記念して同館で開く特別展「法華経の光−天台法華宗、信濃へ−」(信濃毎日新聞社、上田市教育委員会共催)が19日に開幕するのを前に、関係者による内覧会が18日開かれた。国宝3点、重要文化財10点を含むえりすぐりの仏教美術品に注目が集まった。
約70人が出席した。式典で、同美術館の半田孝章副館長は、常楽寺の半田孝海・元住職(1886〜1974年)の収集品などを展示して1970(昭和45)年に開館した同美術館の経緯を振り返り「今後、ますます整備、発展させて維持していきたい」とあいさつ。阿純孝(おかじゅんこう)・天台宗宗務総長、母袋創一・上田市長、小坂健介・信濃毎日新聞社社長らがテープカットした。
42点を展示。国宝は、平安時代に藤原道長の娘が写経した法華経を収めたとされる「金銅宝相華文(こんどうほうそうげもん)経箱」、仏教での想像上の花模様を描いた「宝相華蒔絵(まきえ)経箱」=ともに比叡山延暦寺(滋賀県)所蔵=と、きらびやかな装飾を凝らした巻物「法華経 開結共(かいけちとも)」=浅草寺(東京都)所蔵。
重要文化財の中には、松本市宮渕で出土した現存最古の鰐(わに)口「銅鰐口」など、信州への仏教の広がりを伝える貴重な品もある。
特別展は8月8日までの午前9時〜午後5時。観覧料は大人800円、高校生以下500円。7月19、23、28日、8月7日の4日間は午後1時半から、常楽寺本堂で無料の記念講演会がある。
【写真説明】常楽寺美術館の特別展で展示される国宝「法華経 開結共」(手前)