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東山魁夷館開館20周年記念展 7月15日から開催

 日本画家・東山魁夷さんから「緑響く」などの代表作や関連図書の寄贈を受け、県が長野市箱清水に東山魁夷館を開館して、今年で20年を迎えます。それを記念した展覧会を、東山魁夷館と県信濃美術館小展示室で開催します。
 東山魁夷館開館20周年記念展は、1期が7月15日から9月28日まで「白い馬の見える風景」、2期が10月1日から11月30日まで「信州讃歌」と題して、東山作品を紹介します。1期は、1972(昭和47)年に集中して描かれた白馬を主題にした18点の連作の本制作や習作を中心に、43年、77年の中国旅行で描かれた馬のスケッチなども展示します。「白馬の森」など風景の中に白馬が描かれた作品は、人気が高く馴染み深いですが、動物など点景を描き入れないことが特色の東山作品の中で、これらは趣を異にしています。描かれたのは、唐招提寺御影堂・障壁画の制作に挑もうとしていた時期。「画集 白い馬の見える風景」(新潮社)で、東山さんは「描くこと自体が、祈りであると考えている私であるが、そこに白馬を点じた動機は、切実なものがあってのことである。しかし、ここから先は、私自身に問うよりは、この画集を見る人の心にまかせたほうがよいと思う」と書いています。白馬に重ねた画家の心情はどのようなものだったのか、絵画を前に思いを巡らせてください。観覧料は、大人600円、大学生400円、高校生以下は無料です。開館時間は午前9時から午後5時。会期中8月24日までは無休。以降は毎週水曜日が休館です。8月14日、21日を除く土曜日に、学芸員のギャラリートークなどがあります。問い合わせは、県信濃美術館(電話026・232・0052)へ。

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