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人形芝居の結城座「破れ傘長庵」 8月に松本で公演

 江戸糸操り人形芝居の結城座による「平成のぞきからくり『破れ傘長庵』」の公演を、松本市深志のまつもと市民芸術館で8月14日と15日に開きます。
 結城座は、江戸時代初期の寛永12(1635)年に旗揚げした江戸糸操り人形の劇団。国の記録選択無形民俗文化財や東京都の無形文化財に指定されています。歴史のある古典を公演するほか、俳優と人形が同じ舞台で演じる独創的な新作への試みも続けています。
 今回の演目は、江戸末期から明治初期にかけて歌舞伎や狂言の作者として活躍した河竹黙阿弥の「村井長庵 勧善懲悪(かんぜんちょうあく)覗(のぞき)機関(からくり)」が原作です。村井長庵は江戸〓町の医師。田舎で困窮していた妹おそよと夫の重兵衛は、長庵の口利きで娘お梅を50両で吉原へ売りました。長庵は、金を手にした重兵衛を殺して50両せしめ、その罪を長庵の家に傘を置き忘れた浪人・藤掛道十郎に負わせます。道十郎は獄死し、悪事の連鎖は続いていきます。
 まつもと市民芸術館芸術監督で、人形のデザインなどで結城座とかかわりが深い串田和美さんが俳優として客演。串田さんと操り人形の競演が、どのような世界をつくり出すのか…。作曲家でピアニストの高橋悠治さんが、生演奏で音楽を担当します。
 開演は、14日が午後7時、15日が午後2時。入場料は全席指定4000円で、未就学児は入場できません。14日の公演終了後に、結城座代表の十二代目結城孫三郎さんと、高橋さん、串田さんによるアフタートークがあります。
 問い合わせは、まつもと市民芸術館(電話0263・33・3800)へ。
(〓 麦の旧字体の右に勹の中に米)

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