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<信毎の本> 脚本家という生き方

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 「脚本家」は、部屋にこもり、外とのかかわりを断って黙々とストーリーを考え、せりふを書いていく―。こんな印象を持つ人がいるかもしれません。しかし、脚本家の著者小林雄次さん(29)は「仕事をすることは他者とかかわること。それは映像関係も同じ」といい、出会いとコミュニケーションの大切さを訴えます。
 長野市出身の小林さんは2002年、国民的アニメ「サザエさん」でデビュー。「ウルトラマン」シリーズなどの特撮ドラマを得意分野としながら、NHKドラマ「監査法人」など社会派ドラマも手がけています。
 新たなウルトラマンシリーズへの企画参加や、巨匠に送った1通のメールをきっかけに決まった人気特撮ドラマ「牙(が)狼(ろ)」への参加など、小林さんが仕事の幅を広げる陰にはいつも出会いがありました。そして、素晴らしい作品づくりの源は人間関係であると強調します。
 また、「脚本家デビューは難しくない」が、「脚本家であり続けることは難しい」とも。苦難があっても、書き続けることでしか乗り越えることができない―というメッセージは、職業を超えた説得力があります。
 四六判、336ページ、定価1470円(税込み)。お求めは書店、信毎販売店へ。4月11日午後3時から、平安堂長野店(長野市末広町)で小林さんの講演会・サイン会があります(参加費500円、作品上映も)。

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