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日清戦争伝える信毎号外 長野の杉田さんが本社に寄贈

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 長野市稲田の建設会社会長の杉田幸一さん(71)宅で、日清戦争について伝える1895(明治28)年の信濃毎日新聞号外8枚が見つかった。このうち3枚は信毎本社にもなかった史料で、杉田さんは28日、8枚すべてを本社に寄贈した。
 新発見の1895年2月6日付の号外は、清国の拠点だった威海衛(いかいえい)を日本軍が占領したことを伝える内容。同18日付は、日本軍との戦いに敗れた清国北洋艦隊提督の丁汝昌(ていじょしょう)らが自殺したことを報じている。同年5月13日付は「清国との講和条約本日発表有り、即ち其大体を至急電報せん」として、日清講和条約(下関条約)の概要を伝えている。
 号外は、幸一さんの伯父で郷土史の研究をしていた杉田寅治さんが集め、1991年に寅治さんが亡くなった後は幸一さんが保管していた。
 幸一さんは骨董(こっとう)が好きで号外も大切にとっておいたというが、「自分の手元に置いていてももったいない」と、信毎本社に寄贈することにした。本社は寄贈された号外をマイクロフィルム化して永久保存し、信濃毎日新聞の紙面を検索操作で読むことができるデータベース「信濃毎日新聞アーカイブス」に反映させる。
 杉田さん宅からは、号外と同時に長野市の善光寺と境内を描いた「信濃国善光寺略絵図」も見つかった。県立歴史館によると、江戸末期ごろのものとみられるが、詳細は不明という。
【写真説明】日清戦争に関する信毎号外などを見る杉田さん

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