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塩尻製作センター見学再開 見どころは高さ10mの輪転機

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 輪転機の増設工事のためにお休みしていた信濃毎日新聞社塩尻製作センター(塩尻市広丘高出)の見学を、9月に再開しました。建物も南側に増築。3階の見学コースに窓を設けて、高さ10メートルの輪転機が新聞を印刷している様子を、間近で見ることができるようになりました。
 塩尻製作センターは、中南信地方に配る新聞を印刷する拠点で、1994年に稼働しました。以前は、輪転機が2セットしかなく、40ページの紙面をすべてカラーで印刷することはできませんでした。このため、昨年4月から1セットを増設する工事を行い、従来の1セットも更新。今年7月から40ページ全面カラー印刷が可能になりました。
 同センターでは、長野本社(長野市南県町)の編集局でレイアウトされ、光ケーブル回線で送られてきた紙面データを、自動的にアルミ板に焼き付けて「刷版」を作製。それを輪転機に取り付けて印刷します。
 見学の見どころは、この輪転機です。一色刷りの輪転機4台を縦に積み上げた構造で、新聞紙が下から上に通過する間に、黒、青、赤、黄の4色のインキが順番に重ねられ、カラー紙面ができあがります。しかも、1秒間に25部と、高速で印刷します。
 このほか、直径1.2メートル、幅1.6メートル、重さ1.2トンの新聞用紙を72本も保管できる立体紙庫や、立体紙庫から運び出した新聞用紙を輪転機まで無人で搬送する台車ADS(オートドーリースーパー)もあります。発送フロアでは、長野本社から送られた販売店ごとのデータにあわせ、決められた部数で梱包(こんぽう)します。
 3階展示室には、古い輪転機の部品やコンピューターがない時代の文字入力機、鉛を溶かして作った18キロもある刷版が置いてあり、新聞製作の歴史を知ることができます。
 最新鋭の新聞製作工場ですが、トラブルなく稼働するには毎日の整備作業が欠かせません。IT時代ですが、新聞製作を支える社員の姿があることを知っていただければ幸いです。
【写真説明】見学を再開した塩尻製作センター。輪転機などを見ることができます

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