信濃毎日新聞社は飯田支社の移転新築を記念して３０日、連続講座「飯田下伊那やらまいか」の第３弾「助け合って子育て−お父さんを楽しもう！」を下伊那郡下条村コスモホールで開いた。地元をはじめ県内から親子連れを中心に定員を大きく上回る約２００人が参加。東京の父親有志でつくるグループ「パパ’ｓ絵本プロジェクト」による絵本のお話し会を楽しんだほか、父親の子育てなどをテーマに分科会で話し合った。
　お話し会は、プロジェクトのメンバーで父親支援のＮＰＯ法人「ファザーリング・ジャパン」（東京）代表理事の安藤哲也さん（４４）と同法人副理事の田中尚人さん（４５）が親子を近くに集め、ギターや太鼓、歌を交えながら６冊の絵本を読んだ。ユーモアたっぷりの話しぶりに子どもたちは引き込まれ、２人の問い掛けにも元気に答えた。
　２人はこの後、対談。絵本の選び方について安藤さんは「白黒はっきりした内容だけでなく、ナンセンスな本も大事。世の中にはグレー（灰色）の部分があるから」と強調した。田中さんは、父親が子育てを楽しむこつについて「絵本じゃなく、洗車だっていい。自分が好きなことで子どもとコミュニケーションを取ってみてはどうか」と提案した。
　分科会は「働き方変えませんか？」「これでいい？あなたのほめ方しかり方」「もう一人産みたいですか？」の３テーマ。参加者が経験を基に熱心に意見を交わした。
【写真説明】子どもたちの笑顔があふれた「絵本のお話し会」＝３０日、下条村のコスモホール