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農業ジャーナリスト賞を受賞 本紙連載「官の村から」

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 農林水産業や農山漁村の地域問題に関する優れた報道を対象にした第22回農業ジャーナリスト賞に10日、信濃毎日新聞社が昨年1月から9月まで社会面で連載した企画「木曽・王滝『官』の村から」が選ばれた。
 同賞は、NPO農業ジャーナリスト賞、農政ジャーナリストの会が共催。社会性や影響力を目安に、顕著な業績を上げたルポルタージュや連載企画、出版物、放送番組などを表彰している。
 本紙の連載は5部構成で計51回。財政再建団体転落の危機に直面し、合併断念、住民投票による村議会解散、村長辞職と混迷を深める木曽郡王滝村をルポ。木曽ヒノキの国有林に囲まれ、愛知の水がめ・牧尾ダム建設に伴う補償金で拡充した村営スキー場も持つ「恵まれた村」の歴史、村人の思いや悩みを丹念にひもとき、「官」の思惑に翻弄(ほんろう)されてきた山村の軌跡を浮かび上がらせた。
 報道部の東条勝洋記者が2005年末から連載終了まで村に住民票を移して居住し、取材を続けた。選考では「山村が直面する生々しい今の姿を現地への密着取材で抽出し、今後の日本農業の行方を考えさせる優れた報道だ」と評価された。
 明大農学部の小田切徳美教授、農政ジャーナリストの会の合瀬宏毅会長らが選考し、本紙連載を含む3件を選んだ。他の受賞作は「ニッポン開墾〜中山間地からの発進」(河北新報社)と「土佐ジロー20歳スーパーブランド鶏物語」(高知新聞社)。
【写真説明】「木曽・王滝『官』の村から」の連載紙面

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