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県縦断駅伝 展望…長野市と上伊那がV争い

 第54回県縦断駅伝競走(信濃毎日新聞社、長野陸協、県教委、信毎文化事業財団主催、NTT東日本長野支店、長野日産自動車協賛)は19、20の両日、長野市−岡谷市、松本市−飯田市の20区間218・4キロで地域の代表15チームが出場して行う。3連覇を狙う長野市と、前回大会で1分48秒差の2位だった上伊那が今年も優勝を争う展開になりそうだ。
 長野市は初日の前半が充実している。いずれも五千メートルで14分台の自己ベストを持つ1区(11・6キロ)の太田(日大)、2区(7・8キロ)の山田(佐久長聖高)、3区(20・1キロ)の西塔(信大)が実力通りの力を出せば、序盤から先行する可能性が高い。選手の入れ替えがあった7、8区の上りをうまく乗り切ることがポイントだ。
 昨年は一斉スタートの2日目に、最終区で上伊那に逆転された苦い経験があり、今年も最後まで気を抜けない。昨年の主力級の選手が3人抜けており、その影響が出そうな長距離区間の踏ん張りは欠かせず、つなぎ区間でカバーしていく走りが求められる。
 対する上伊那は地元入りする2日目が手厚い。ベテランの土橋(NEC長野)でスタートを切り、15区(16・6キロ)に昨年まで塩尻東筑木曽の主力だった北原(トーハツマリーン)、19区(17キロ)に羽生(養命酒)を配すなど、主要区間をしっかり抑えた布陣だ。
 優勝奪回を目指すには、初日をうまく乗り切ることが重要だ。その初日は若手が主体。昨年の19区で区間優勝した上島(NEC長野)を最長の3区に配し、出遅れたとしてもここで挽回(ばんかい)し、中盤以降のいい流れをつくりたい。
 2強を追うのは全諏訪と松本市か。前回5位と振るわなかった全諏訪は、白樺湖から下る9区(15・8キロ)にエース級の牛山(愛知工大)を起用し、地元入りに弾みをつける狙い。3区には安定感のある西沢(山二発条)が控える。ただ、前回19区で区間2位の和田(八十二銀行)が南安曇に移った穴を埋めなければならない。
 前回4位の松本市は総合力で勝負する。初日は2区塩島(松商学園高)、3区小林(ヤマトヤTC)で好位置につけ、5人の自衛隊勢の堅実な走りに期待する。2日目は9人のうち初出場が6人おり、どこまでやれるか未知数の部分が残る。
 前回大会で過去最高の3位になった塩尻東筑木曽は苦しくなりそう。昨年はエース松野(郵便局)が2度走れたが、今年は前年の上位入賞を受けてそれができない。さらに主力の移籍などで戦力ダウンは否めない。
 浮上してきそうなのが前回9位の全佐久。昨年まで実業団の富士通にいた宮入(MIDAS)を1区に配し、2区都甲(佐久長聖高)、松本市から移った3区中川(小諸商高教)で好スタートを目指す。前回6位と不振だった飯田下伊那は、長野市から移籍した15区横打(阿南高教)らの力を加えて前進を図る。

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