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<信毎の本>「プリザーブ&ドライアートの世界」

 11月の新刊です。

 ドライフラワーの中で今一番人気が高いプリザーブドフラワー。生花の風合いや質感を長期間保つことができるため、その華やかなイメージが、ドライアレンジの世界に新風を吹き込んでいます。

 そんなプリザーブ加工された花々に、枝や木の実、貝や和紙といった乾いた素材の数々と「アート」と呼ばれる人工的な素材を組み合わせた「ドライアート」を集めた作品集が本書。使われるプリザーブもバラだけでなく、アジサイや小花、アイビーやユーカリなどの葉などで、カントリースタイルが先行する従来のドライフラワーとも、華やかで可愛らしいプリザーブドフラワーのアレンジとも一線を画した、モダンで独特なアレンジが目を引きます。「シック」「エレガント」といった言葉がぴったりです。

 著者の坂本裕美さんは、長野市でプリザーブ&ドライアートのスクールを主宰。デンマークスタイルと呼ばれる北欧のデザインと共鳴しながら、長年かけて独自のドライアレンジを確立してきました。「せっかくのドライ素材なのだから、生の花と同じアレンジをしなくてもいい。裏を返せば、これはとても自由だということ」と坂本さん。このスクールで学ぶ多くの人が共通して口にするのが「デザインと素材の独自性」であることからもそれが分かります。

 本書が提案するドライアレンジは50作品。季節のシーンの中で紹介するほか、北欧・デンマークでの素材探しの旅、アーティストショップ巡りのスナップも盛りだくさん。著者自ら撮影した美しい北欧の街角も必見です。 
 「時を経て、なお美しいもの」を追求するなかで生まれたドライアート。ドライ素材が作り出す温かな空間を楽しんでください。

 ▽坂本裕美 著
 ▽B5判 80ページ
 ▽定価(税込) 1,785円(本体 1,700円)
 ▽ISBN4-7840-7006-0 C0076

 「信毎の本オンラインショップ」からご購入いただけます。

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