木曽郡上松町出身のイラストレーター、藤岡牧夫さん（５６）＝東京都在住＝が、本紙月曜夕刊に連載中の「風に吹かれて」をまとめた絵本（信濃毎日新聞社刊）を出版した。信州の豊かな自然を舞台に、子どもの姿をした妖精たちが遊んだり、対話をしたりする様子を、イラストと短文や詩で表現した作品。夢あふれる独特な世界が好評だ。

　絵本には、新聞連載の初回から第３０回までを収録。浅間山、北アルプス、千曲川、中央アルプスなど、県内の代表的な風景を数多く盛り込んでいる。描き下ろしの表紙イラストは、上水内郡小川村の風景だ。

　里山と古い民家は、藤岡さんの作品によく登場する。藤岡さんは「古き良き景色だが、今もかろうじて残り、子どもたちが自然に触れられる貴重な場所。こういうところをいつまでも残してほしい、という願いがあります」と話す。温かみのある画風が大勢の人に愛され、これまでに県内各地で原画展を開いてきた。

　絵本はＢ５判、税込み１８００円。出版を記念した原画展を１２月２日まで、長野市南県町の信濃毎日新聞社本社１階ロビーで開いている。無料。日曜、祝日は休み。

　▽文・イラスト　藤岡牧夫
　▽Ｂ５判　オールカラー 68ページ
　▽定価(税込) 1,800円（本体価格 1,714円)
　▽ISBN4-7840-7007-9　C0771

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