信濃毎日新聞ニュース特集「2007県議選」
大接戦、240票差に3人 岡谷市・下諏訪町区
2007年4月 9日掲載

 今県議選は、わずかな票差で勝敗を分けた接戦が目立った。1万2000票台のわずか240票の幅に3候補がひしめいたのは、岡谷市・諏訪郡下諏訪町区(定数2)。現職2人と新人1人の争いは、共産現職の毛利栄子さん(55)、民主新人の野沢徹司さん(62)が勝ち、自民現職の小松稔さん(54)が敗れた。
 3人の有効得票に占める割合はいずれも33%台。当落の差はわずか52票。小松さんの事務所に最終結果が伝わると、「どういうことだ」「本当か」と支持者から驚きの声が。小松さんは「責任を果たせない結果。不徳のいたすところ」と努めて冷静に語った。
 中野市・下高井郡区(定数2)も1万票台に立候補した3人が並んだ。次点候補に556票差をつけて、無所属新人、小林東一郎さん(48)が競り勝ち、2位当選した。
 事務所で待っていた小林さんは、当選の一報が伝わった後、顔の前で思わず手を合わせるポーズ。詰め掛けた約100人の支持者からは「ウオー」と歓喜の波が広がった。小林さんは「本当に多くの人の輪ができ、ただ感謝、感謝。福祉の専門家と言われるよう、勉強したい」と抱負を語った。
 4人が争った上伊那郡区(定数2)は、328票差で共産現職の小林伸陽さん(63)が2位当選。祝賀会場の公民館では、接戦を制したと伝わると幹部が片手を上に突き出して「やったー」と絶叫。報道陣に感想を聞かれた小林さんは「本当に大変な選挙だった。疲れました」と述べた。
 事実上2人の争いとなった小諸市区(定数1)も628票差で明暗が分かれた。議席を守れなかった無所属現職の高木蘭子さん(61)は支持者に「残念だが、市民の選択として受け止めたい」と述べた。
 このほか、定数2に3人が挑んだ塩尻市区の当落の差は358票。10の議席を15人が争った長野市区の当落の差は237票だった。


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