信濃毎日新聞ニュース特集「2007県議選」
生活に根差した県政に 4児の母 高島さんら抱負
2007年4月 9日掲載

 初当選を果たした長野市区の民主新人高島陽子さん(38)は、祝勝会場の神社社務所で、約50人の支持者の歓声とクラッカーの音に包まれ、「何より子育てを重点施策として押し進めたい」と決意を述べた。
 働きながら4人の子を育ててきた。24歳で新聞社に就職し、2年後に長男を出産。一度は辞めたが、社会に直接かかわりたいと、シルバー人材センターから家事の支援を受け、記者を計5年続けた。だが、支援の経費は月10万円超の時も。子育てと仕事を両立させる難しさを肌で感じた。
 「暮らしと県政が離れている。生活に根差した県政に変えたい」との思いで県会に臨む。支持者の会社員女性(38)は「働く女性の代表として、県会に切り込み、変えていってほしい」と期待した。
 長野市区で初当選した共産新人の和田明子さん(47)は、同市栗田の選挙事務所で支持者らと何度も抱き合い、「県政改革の後戻りストップ、暮らし支援を皆さんとともに訴え抜き、当選につながりました」と力強く語った。
 選挙戦では、村井知事が表明した同市の浅川への「穴あきダム」建設計画を強く批判。「県政の後戻りの象徴。そのために私を県政へ押し上げたいという有権者の思いがひしひしと伝わってきた」と振り返った。
 小諸市区で現職を破り初当選の無所属新人福島鶴子さん(67)は同市与良町の選挙事務所で200人余の支持者にもみくちゃに。「ありがとうございます」と笑顔を見せたが、すぐ表情を引き締め「つらい選挙だった」。
 「市や市民の要望を把握し、きちんと県に伝えていく」と強調。幼児教育に携わった経験などから、取材に「人間性を育てる教育改革に取り組みたい」と話した。


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