信濃毎日新聞ニュース特集「2007県議選」
投票の送迎します 長野のNPOが高齢者らを無料で
2007年4月 7日掲載
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 要介護の人も投票をあきらめないで−。高齢者や障害者の外出や移動を支援する長野市のNPO法人「外出介助支援サービス」は県議選投票日の8日、投票所に歩いていけないなど重い介護が必要なお年寄りらを車で無料送迎する。対象は、2005年1月の合併前の旧長野市内に住む人。6日現在、希望者はおらず、利用を呼び掛けている。
 法人は、常勤職員2人と非常勤ヘルパー2人が、あらかじめ登録した高齢者や障害者を有料で移送。投票の送迎は、移動が困難で投票をあきらめてしまう人がいると聞き、05年9月の総選挙から始めた。昨年の知事選に続き、今回は3回目。総選挙では6、70代の4人を、知事選では2人を送迎した。
 県選管によると、県内約360の病院、老人保健施設、老人ホームなどの入院、入所者は不在者投票ができる。一方、在宅で介護サービスを受けている人は、ヘルパーに介助を頼み、タクシー代などを負担して投票するしかないのが実情だ。
 「投票をあきらめてしまうのは気の毒。支援したい」と、法人の鷹見茂徳副理事長(50)。県選管は「投票を強制したり、特定候補への働き掛けをしたりしなければ問題はない。こうしたサービスをしている団体はほかに把握していない」としている。
 希望者は、鷹見さん(電話090・4721・5417)へ。
【写真説明】NPO法人「外出介護支援サービス」の車。移動手段がない人のため、無料で投票所まで移送する=長野市


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