岡谷市湊小学校の全校児童約170人は16日、7月豪雨で土石流などの被害に遭った同市湊地区の約200戸に手作りのお守りを届けた。全学年を縦割りの10班に分けて行う班活動の一環。被災した人たちを元気づける活動として6年生が考えた。
同校は例年、班活動として9月下旬、同地区の里山中腹にある唐傘平に遠足に行くが、唐傘平に通じる山道が土石流で崩れたため今年は中止になった。代わりに地元を元気づける活動ができないか−と、班活動のリーダー役の6年生に、担任の小川輝敏教諭(39)が提案。クラスで話し合い、手作りのお守りを贈ることにした。
ハート形や熊などの動物の形のお守りは、5、6年生が紙粘土で作り、遠足予定日だった9月28日に全学年で色づけした。
この日は1、2時間目を使い、10班に分かれてお守りを配布。6年生の小口龍馬君(12)ら16人の班は、被害が大きかった湊3丁目で20軒を訪ねた。児童たちは「元気が出るお守りを持ってきました」とあいさつし、お守りと「元気を出してください」などと書いた手紙を入れた封筒を手渡した。
自宅が土砂と倒木に直撃され、2カ月半かけて修繕して10月に帰宅したばかりの小口幸重(こうじゅう)さん(66)は、受け取ったお守りを見つめがら「よく見える所に飾って、元気をもらいながら頑張りたい」と話していた。
【写真説明】土石流災害で被災した人に手作りのお守りと手紙を渡す湊小の児童たち