信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

動植物や景観保全にアドバイザー 天竜川など復旧事業
2006年11月 2日(10:25)

 国土交通省天竜川上流河川事務所と県土木部は31日、7月豪雨で被害をもたらした諏訪湖流入河川と天竜川の復旧事業について、「多自然型川づくりアドバイザー制度」に基づき専門家を招いて、現地を回って助言を受けた。
 工事は、国の河川激甚災害対策特別緊急事業と河川災害復旧助成事業として進める。アドバイザー制度では、こうした事業により緊急的に施工する際、河川に生息する動植物や景観の保全に配慮するため、生態学や工学などの専門家から助言を受ける。
 アドバイザーは、吉田利男信大名誉教授、藤田光一・国交省国土技術政策総合研究所河川環境研究室長ら4人。同事務所の担当者らから事業の概要について説明を受けた後、諏訪市や下諏訪町の諏訪湖流入河川、伊那市や箕輪町の天竜川を回り、計9カ所で河川の汚れ具合や動植物の生育状況などを確認した。
 その後、岡谷市のテクノプラザおかやで意見交換。アドバイザーは、現在の事業計画が、河川に生息する動植物に大きな影響を与えないとしたうえで、河川ごとの特徴や施工面で注意すべき点などを指摘した。
 国、県は年内に順次測量や設計に着手する。


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