信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

土石流のつめ跡を歩く 岡谷・花岡区で対策学ぶ集い
2006年10月23日(10:09)
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 7月豪雨で土石流に襲われ被害を受けた岡谷市湊の花岡区は22日、土石流跡をたどりながら山林の現状や被害状況を見る「西山を見る区民の集い」を開いた。区内外から約150人が参加。信大農学部の北原曜教授(治山工学)から説明を受け、土石流の特徴や対策などを学んだ。
 参加者は湊小学校を出発。住宅地や林道を歩き、斜面を覆うブロックに残る土石流の痕跡やなぎ倒されたカラマツなどの樹木、積み残された土のうなどを確認した。
 北原教授は、住民ができる土石流対策として、しっかりと根を張るトチやカツラを育てることや、間伐の必要性などを強調。「森林は、扱い方次第でわれわれの味方になってくれる」とした。
 長女の瑞季さん(10)と参加した会社員浜稔さん(41)=岡谷市湊1=は「土石流のすごさを目の当たりにした。みんなで山を大事に整備していかないと」。区長の小口〓明さん(62)は「昔は畑だった所が森になり、荒れてしまった。災害を風化させないようにするとともに、30年、50年先を見据えて森林整備を進めたい」と話していた。
(〓は、サンズイに廣)
【写真説明】岡谷市湊の土石流現場を歩きながら見学する参加者たち


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