信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

岡谷の7区が起工承諾書 砂防えん堤計画に
2006年10月12日(10:10)

 7月豪雨で土石流が発生した岡谷市内の12渓流で県が建設を計画する20基の砂防えん堤について、同市の林新一郎市長と関係7区の区長が11日、諏訪建設事務所(諏訪市)を訪れ、地権者ほぼ全員の起工承諾書を平沢清所長に提出した。工事の早期完成や地元建設業者への発注なども要望した。
 承諾書は、来年度完成を目指す砂防えん堤の早期着工を目的に、県が土地の売買契約を待たずに測量に取り掛かることを認める内容。8月下旬に県から協力を求められた関係各区が、工事対象となる計約16万平方メートルに山林や農地を持つ個人や団体計約500人から了承を得た。
 承諾書を受け取った平沢所長は「地域の強い熱意に応えるべく、一層頑張りたい」と話した。同事務所によると、承諾書提出で「着工までの期間が通常より4カ月ほど短縮でき、年内には一部で着工できる見込み」という。
 提出後の懇談で区長たちは、県が12渓流の下流で来年度から進める水路改修について、計画の早期提示を要請。また、豪雨災害後に諏訪湖釜口水門下流の天竜川に堆積(たいせき)したままになっている土砂の撤去も求めた。


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