信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

「ファイト」歌と音色で励まし 岡谷の中学で演奏会
2006年10月 4日(09:40)
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 岡谷市を襲った7月豪雨災害時に避難所となった岡谷南部中学校(湊2)と岡谷西部中学校(川岸中)で3日、生徒や地域住民らを招いた「FIGHT(ファイト)岡谷コンサート」が開かれた。同市出身の音楽家による励ましと癒やしの願いがこもった歌と演奏が、避難生活で使われた体育館に響いた。
 市などでつくる「緑と湖のまち・ふれあいフェスタ実行委員会」の主催。ともに同市出身の声楽家永井和子さんとピアニスト津嶋啓一さんのほか、金管五重奏団の「東京メトロポリタン・ブラス・クインテット」が、両中学校を回って演奏した。
 南部中では、全校生徒約200人と地域住民ら約50人を前に、永井さんが津嶋さんの伴奏で「この道」「荒城の月」など7曲を切々とした歌声で披露。その後、津嶋さんが、ショパンの「幻想即興曲」「革命のエチュード」など3曲をダイナミックに独奏した。
 演奏の合間に永井さんが「災害で大変な目に遭ったと思うが、移りゆく世の中で、月のように変わらないものを大切にしたいと『荒城の月』を選んだ」と思いを語った。演奏会の最後に、同校生徒会長の3年生浜優樹君が「今も災害の恐ろしさを忘れられないが、元気と勇気をもらえた」と感謝の言葉を述べた。
【写真説明】岡谷南部中学校で開いた「FIGHT岡谷コンサート」


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