信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

岡谷市湊で仮復旧工事始まる 終了後避難勧告解除へ
2006年7月28日(16:01)
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 岡谷市災害対策本部は28日午前、同市湊の避難勧告地域内を流れ、19日に土砂が流出した八重場沢川の上流に大型土のうを積む仮復旧工事を始めた。数日間かかる見込みの工事が終わり次第、同本部は同川の下流世帯への避難勧告を解除する方針だ。

 また、同市湊の土石流災害現場で、遺体の一部が見つかった同市湊3の花岡滋さん(75)の捜索も続行。自衛隊員ら120人余が重機で掘り起こした土砂の中からさらなる手掛かりを捜した。

 上田市で行方不明になっている小林正子さん(57)の捜索も続いた。

 一方、上伊那郡辰野町で22日、土砂の撤去作業中に町内の農業有賀利明さん(55)が倒れ、急性心不全で死亡していたことが28日分かった。自分の水田に水を引くため、農業用水から土砂を取り除いていたという。町の報告を受けた県は、同日午前まとめた豪雨災害による死者数に加えた。これで県内の死者は11人となった。

 また、同町は、見回り中に水路に落ちたとみられ、25日から行方不明となっている副区長の男性(64)についても、災害関係の行方不明者として県に報告した。

 辰野町は28日午前10時、赤羽中山地区の9世帯27人に出していた避難勧告を解除。これで避難勧告が出ているのは岡谷市湊地区だけになった。県によると、28日正午現在、豪雨災害による避難者数は自主避難を含め、9市町の164世帯422人。
【写真説明】避難勧告解除に向け災害現場の上流部で始まった大型土のう設置のための作業=28日午前11時20分、岡谷市湊の八重場沢川


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