信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

岡谷市が仮住宅提供へ 辰野では新たに自主避難
2006年7月25日(09:56)

 県内付近に停滞する活発な梅雨前線の影響で、県内は24日午後も西部地域を中心に各地でまとまった雨が降った。土砂崩落の恐れがあるとして、上伊那郡辰野町などで新たに住民が自主避難。岡谷市は、被災者の避難生活が長期化することを見据え、市営・県営住宅を仮住宅として提供する準備を進めている。
 辰野町小野山口地区の4世帯10人は24日、住宅敷地内に雨水が流れ込んだため親類宅などに自主避難した。
 岡谷市内では24日現在、小中学校など6カ所の避難所で、自主避難を含め計280人余が生活している。市災害対策本部は、空いている市営・県営の住宅を被災者に仮住宅として提供するため、入居希望者の相談窓口を市役所に開設。今のところ12世帯が申し込んでおり、調整が済み次第、入居してもらう方針だ。
 同本部は25日、降雨のため24日は中止した行方不明の花岡滋さん(75)の土石流災害現場での捜索を、天候を見て行うかどうか決める。
 上田市手塚の産川で、市道の陥没個所から軽自動車ごと転落したとみられ、行方不明となっている新聞配達員小林正子さん(57)=同市新町=は24日の上田署などの捜索でも発見されなかった。
 また、長野地方気象台は24日、豪雨で地盤の緩んでいる所で引き続き土砂災害などに注意するよう呼び掛けた。同気象台によると、前線の活動が次第に弱まるため、県内の雨は25日昼前ごろにはやむ見込み。24日午後9時から25日午前9時までの予想降水量は、いずれも多い所で北部40―70ミリ、中部30―70ミリ、南部30―60ミリ。
 23日午後1時の降り始めから25日午前零時までの総降水量は木曽郡王滝村御岳山116ミリ、松本市上高地111ミリ、松本市奈川83ミリ、木曽郡大桑村須原61ミリなど。


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