信濃毎日新聞ニュース特集

大雨被害

大雨の諏訪地方浸水 対応に追われ
2006年7月19日(09:13)
川のようになった市道からポンプで排水する消防団員ら=17日午前10時10分ごろ、諏訪市湖南南真志野

上川河川敷を通る通勤バイパス(中央)も濁流に覆われ、無人の乗用車がボンネットまで水に漬かった。近くの県道は大渋滞に=17日午後3時15分ごろ、諏訪市中洲

JR上諏訪駅近くの飲食店街を通る県道は水があふれて、一時通行止めに=17日午前10時ころ、諏訪市大手2

<住宅や工場被害 道路には濁流>
 梅雨前線の活発化により諏訪地方は17日から大雨となり、各地で側溝の水が道路にあふれ、消防団が排水作業に当たるなど対応に追われた。諏訪市では同日、33戸が床下浸水する被害に遭った。長野地方気象台によると、諏訪の17日の降水量は125・5ミリで、7月の1日当たりの降水量としては、統計がある1945(昭和20)年以降で最高だった。
 諏訪市湖南南真志野ではこの日、用水路や側溝から水があふれ出し、一帯の住宅と工場の8戸が床下浸水。市消防団第8分団員約70人が午前8時半ごろから、道路にあふれた水を近くを流れる新川にポンプで排水した。南真志野で精密部品工場を経営する宮坂公徳さん(58)は「昨年もこうしたことがあった。河川整備を進めるなど対処してほしい」と、ほうきで工場内の水を掃き出していた。
 JR上諏訪駅に近い同市大手2の飲食店街でも側溝から水があふれ、飲食店と住宅計21戸が床下浸水した。県道も水深40センチ以上になるところがあり、一時通行止めに。住民は、かっぱと長靴姿で水に足をとられないようにゆっくりと歩いていた。
 諏訪市内を流れる上川は水位が上昇し、堤防上を走る通勤バイパスは、河川敷を通る部分が濁流に覆われた。新六斗橋近くのバイパスには、白い無人の乗用車がボンネットまで水に漬かっていた。通勤バイパスが通行止めになったため、近くの県道は大渋滞になった。

【写真説明・上】川のようになった市道からポンプで排水する消防団員ら=17日午前10時10分ごろ、諏訪市湖南南真志野
【写真説明・中】上川河川敷を通る通勤バイパス(中央)も濁流に覆われ、無人の乗用車がボンネットまで水に漬かった。近くの県道は大渋滞に=17日午後3時15分ごろ、諏訪市中洲
【写真説明・下】JR上諏訪駅近くの飲食店街を通る県道は水があふれて、一時通行止めに=17日午前10時ころ、諏訪市大手2


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