県世論調査協会は十日、新人で前自民党衆院議員の村井仁氏(69)が初当選した知事選を受け、七―九日に実施した県民世論調査の結果をまとめた。選挙結果に「満足」(「かなり」「まあ」の合計)が59・5%を占め、「不満足」(「かなり」「やや」の合計)の38・7%を20ポイント余上回った。今後どのように県政を運営してほしいか―との問いには、「市町村との協調」を挙げた人が49・8%と最多だった。
村井氏の支持率(「支持する」「どちらかといえば支持する」の合計)は72・2%。現職の田中康夫氏(50)が初当選した後の二〇〇〇年十二月(91・3%=信濃毎日新聞調査)、出直し知事選で再選直後の〇二年九月(84・7%=県世論調査協会調査)は下回ったが、村井氏の知事選での得票率53・42%を上回る高い水準となった。不支持率(「支持しない」「どちらかといえば支持しない」の合計)は24・3%だった。
支持率を支持政党別にみると、自民89・6%、公明72・8%に対し、民主も70・9%と七割を超え、支持政党なし層でも69・6%だった。共産は27・8%と低く、社民は50・0%。地域別では、最も高い北信が76・7%。ほかは東信73・9%、中信70・3%で、南信は67・1%と唯一六割台にとどまった。
村井氏に、どのように県政を運営してほしいか(三つ以内)との質問では、「市町村との協調」に次いで「住民の県政参加」(35・5%)、「前例にとらわれない発想」(31・8%)が続き、県民の声を聞く姿勢や、県政の改革を求める県民意識も強いことがうかがえる。このほか「国とのパイプ役」26・3%、「県議会との意思疎通」26・0%、「県行政のスリム化」24・4%、「県庁・職員の力を生かす」22・4%―などの順だった。
今回の投票で田中氏を「前回知事選と同じく支持した」は37・4%、「前回と同じく支持しなかった」は24・0%。「支持から不支持に変えた」が27・5%と、「不支持から支持に変えた」の1・8%を大きく上回った。
【調査の方法】 7―9日、県内の20歳以上の800人(男394人、女406人)を対象に電話で実施した。性別、年代が県内有権者の縮図となるよう対象者を設定。19市10町6村の電話帳から一定のルールで無作為抽出した世帯に電話をかけ、当てはまる人から回答を得た。回答者が800人になるまで調査した。